私達が普段何の気なしに過ごしている日常の中に、実はよくよく考えてみるとると途轍もなく凄い 瞬間に出会っているかもしれません。功木はハムニストとしてオジョーというハム様のお世話をす る中でそんなことを実感させる出来事がありました。
昨日の午後3時頃、功木はオジョーの様子が知りたくてオジョーのケージが置いてある部屋にふら っと入ってみました。夕飯にはまだ時間があるのでオジョーは巣箱の中で大人しくしています。
異常なしで心配ないなと思いつつ、せっかく来たのだから抱っこでもしてやるかと思い功木は「ハ ムちゃん、ハムちゃん」とオジョーを呼んでみました。
するとオジョーは寝起きの眼をパチクリさせながらゆっくりと巣箱から出てきます。いつものよう にチューブを通って功木の手の待つ展望デッキに上がってくるのかと思いきや、チューブとは反対 のオジョーが自分でトイレと決めた隅っこの部分に行って静止しました。
オジョーは功木の眼を意味ありげに見ながら数秒間そのまま静止した後に動き出し、功木の手に抱 っこされにデッキに上がってきました。
功木はこの一連のオジョーの行動を「オジョーは尿意があったので、抱っこされる前にトイレを済 ましておこう」と思って先におしっこを済ませたのだなと解釈しました。
人間の視点から見れば何の変哲もない行動なので、最初は気付きませんでしたが、何か引っかかる ものを感じました。なので少し経ってからその意味を良く考えてみると、実はオジョーの取った行 動は普通のハムスターレベルから考えれば実に驚嘆すべき行動であったことに気付いたのです。
状況から考えればオジョーは明らかに功木の手をおしっこで汚さないようにと、人間に対して気遣 いをして通常の行動パターンに変更を加えたのであります。
オジョーの取った行動は明らかに利他的であり、ある種の状況判断を含んでおり、素晴らしい知性 の輝きを放っています。
オジョーの一連の行動があまりにも自然であったが為に、功木はその真の意味を見逃してしまいそ うになりましたが、やはりオジョーと対峙するときは極度に精神を集中させてその任に当たらなく てはならないと反省することしきりであります。
オジョーにはお世話している功木にもそんな気持ちにさせる、底知れぬ凄みを感じます。そこら辺 がオジョーを「スーパー・ハム・スター」と呼ばさせている所以なのかもしれません。
前回の記事で書きましたように、そのオジョーの力強い「オジョー・ジャンプ」と共に春がやって 来ますが、本来、春はハム様たちの生命力が爆発する季節であります。
功木もオジョーたちの力をお借りしながら、この春の戦いを乗り切って行きたく思います。
それでは、See You Next Article! |